【F1速報】アメリカGPスプリント予選:フェルスタッペンが土壇場PP、波乱のSQ1で角田は敗退

速報
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概要

テキサス・オースティンのCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)で行われたスプリント予選(Sprint Qualifying、以下SQ)は、最後の最後でレッドブルのマックス・フェルスタッペンが逆転。1分32秒143を刻み、僅か0.071秒差でマクラーレンのランド・ノリスを抑えスプリントのポールポジションを手にした。序盤からの主役はノリスだったが、決着はチェッカー直前。強風と路面のバンピーさに翻弄される難条件の中、王者が一撃で持っていった。上位はフェルスタッペン—ノリス—オスカー・ピアストリの順。なお、SQ1の終盤は“ラインに間に合わない”マシンが続出する大混雑で波乱となり、角田裕毅はここで敗退している。 Formula 1® – The Official F1® Website+1


概要・結果

まずは結果の骨子。SQ3のソフト勝負でフェルスタッペンが1:32.143、ノリスが1:32.214(+0.071)、ピアストリが1:32.523。今季スプリント巧者のフェルスタッペンが土壇場で帳尻を合わせ、マクラーレン勢の1-2体制を崩した。4番手はサプライズのニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)、5番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)、6番手フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)。以下、7番手カルロス・サインツ(ウィリアムズ)、8番手ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、9番手アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)、10番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)でトップ10が確定した。 Formula 1® – The Official F1® Website+1

スプリント予選トップ10(SQ3)

順位ドライバー(チーム)タイム
1マックス・フェルスタッペン(レッドブル)1:32.143
2ランド・ノリス(マクラーレン)+0.071(1:32.214)
3オスカー・ピアストリ(マクラーレン)+0.380(1:32.523)
4ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)1:32.645
5ジョージ・ラッセル(メルセデス)1:32.888
6フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)1:32.910
7カルロス・サインツ(ウィリアムズ)1:32.911
8ルイス・ハミルトン(フェラーリ)1:33.035
9アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)1:33.099
10シャルル・ルクレール(フェラーリ)1:33.104

※上位10名の確定タイムは公式および主要メディア報道に基づく。 Reuters+1

11位以下の主なグリッド

11位アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス/SQ3進出ならず0.006秒差)、12位イザック・ハジャー(レーシングブルズ)、13位ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、14位ランス・ストロール(アストンマーティン/トラックリミット違反でタイム抹消)、15位リアム・ローソン(レーシングブルズ/同・抹消でノータイム)、16位オリー・ベアマン(ハース)、17位フランコ・コラピント(アルピーヌ)、18位角田裕毅(レッドブル)、19位エステバン・オコン(ハース)、20位ガブリエル・ボルトレート(ザウバー/トラックリミットで初回ラップ抹消&最終アタック未完)。 Formula 1® – The Official F1® Website+1


詳細—“波乱”の正体:詰まり切ったSQ1の最終周回

波乱はSQ1終盤。全車が最後のアタックに向けて同時にコースインし、ピットレーン—アウトラップ—最終コーナーまで“隊列”が伸びた。強いガスト(突風)とバンピーなCOTAの特性も相まって、各車がマージンを取り合ううちに、チェッカーまでにスタートラインへ戻れないドライバーが続出。角田、ベアマン、オコン、ボルトレートらが「間に合わず」で脱落した。さらにトラックリミット超過でストロールとローソンのラップが抹消されるなど、まさに“ミニ・トラフィックジャム”が順位を直撃した。 Formula 1® – The Official F1® Website

SQ2も余波が残り、アントネッリはハミルトンにわずか0.006秒届かず11番手で涙。ローソンは再びトラックリミットに引っかかりノータイム。フェラーリ勢は際どい位置から滑り込み、SQ3のソフト一発勝負へ。 Formula 1® – The Official F1® Website+1

そしてクライマックスのSQ3。序盤にラッセルが基準を作ると、ヒュルケンベルグが“会心の一撃”で一時トップ。だがノリスが1:32.214で再逆転、勝負ありかと思われた数十秒後、最後尾スタート順でコースに残っていたフェルスタッペンが、渾身の最終セクターで0.071秒更新。流れを攫ったのはやはり王者だった。 Formula 1® – The Official F1® Website


ドライバーコメント

フェルスタッペンは「ソフトへの切り替えで“参照”がない難しさはあったが、肝心な時にまとめられた。明日のスプリントはタフな戦いになる」と冷静。路面のバンピーさや突風についても触れ、マージンを残しつつ“必要十分”の一撃を入れたと語った。 Reuters

一方のノリスは「レッドブルの方が少し速いのは驚きではない」と悔しさ半分の受け止め。SQ1とSQ2を支配し、FP1最速も刻んだが、最後は届かず。ただしロングランの手応えには自信をのぞかせる。 Reuters+1

ヒュルケンベルグは「クルマが“スイートスポット”に入った」と手応え十分。暑さの中でタイヤの作動域を合わせ、前走車のスリップに頼らない“自力”のP4を引き寄せた。 Formula 1® – The Official F1® Website


角田裕毅について

角田はSQ1のラストで「このままだとラインに間に合わない」と無線で懸念を示していた通り、最終計測ラインに戻る前に時間切れ。結果的に初回アタックのタイム(P18相当)しか残らず、SQ1敗退となった。ピットアウトのタイミングと前後関係の不運が重なった格好で、トラフィックに巻き込まれながら温存したタイヤでもう一度“突っ込む”余地がなかったのが痛恨。現地報道では、チーム側のリリース判断や周囲の渋滞が誤算だったとの見方もある。スプリント本戦・日曜予選での巻き返しに期待したい。 Formula 1® – The Official F1® Website+1


今後の展望—スプリントのポイントとタイトル争い

スプリントは土曜正午(現地)にスタート。勝者8点—以下7,6,5,4,3,2,1点の配点はタイトルの上下動を許すだけに、先行のマクラーレン勢に対しフェルスタッペンが“先手”を打った格好だ。風の強さ、路面温度、デグラデーション(特にS字~高荷重区間)をどうコントロールするかがカギ。SQでやや後手に回ったフェラーリは、決勝セット寄りのアプローチでタイヤを持たせれば上位争いに絡む余地はある。ウィリアムズはストレートの伸びとトラクションを武器に、守りではなく“取りに行く”展開を狙いたい。 Reuters


フルリザルト

主要メディアが伝えた20位までの並びは以下の通り。(注)14–15位の扱い(抹消/ノータイム)は報道で表記が揺れているため順位のみ記載。

  1. フェルスタッペン/2. ノリス/3. ピアストリ/4. ヒュルケンベルグ/5. ラッセル/6. アロンソ/7. サインツ/8. ハミルトン/9. アルボン/10. ルクレール/11. アントネッリ/12. ハジャー/13. ガスリー/14. ストロール(※TL抹消報道)/15. ローソン(※ノータイム報道)/16. ベアマン/17. コラピント/18. 角田/19. オコン/20. ボルトレート。 The Race+2Motorsport+2

参考・出典(一次情報優先、JST)


書き手の視点(短評)

・“最後の一周、どのポジションでコースにいるか”がすべてだったSQ1。ペースがあっても、渋滞とトラックリミットが一気に牙をむくのがCOTAのスプリント週末だ。
・ヒュルケンベルグの前方クリアラップ確保とタイヤの作動温度管理は見事。決勝寄りのセットが当たり始めると、こうした“捨てラップなし”の構成が効いてくる。
・角田は悔しいが、日曜の本予選に向けてはペース自体は悲観する材料ではない。ピットアウトの再現性とトラックポジションの再設計が急務だ。

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